さくらビットマップ
大きな桜に抱かれた学舎。 古くて少し傷の付いた机。
ひっそりとした中に、笑い声の木霊する廊下。 窓を開けると、とても穏やかな風が薫る。
いつか通ったあぜ道も、 何本も線の入った柱も、 はしゃいで泳いだ川も、 豊かに実った稲穂も、 ゆっくり落ちる夕日も、
全てを包み込む、とても優しい町。 そんな懐かしさの入り交じった空気の下で、ゆっくりとした時間を過ごしている。
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「先生、先生! 大変です、この子●んこついてます!!」
「ちん●? ち、ちちち、ち●こだって!?」
……前言撤回。
非常に申し訳なく思うけど、そんな空気をぶち壊して誕生したのが俺だった。
この町は少々変わっていて、ずっと長い間男子が産まれなかったらしい。
女の中でたったひとりの男子。 昔は色々と大変――
小春 「ふみちゃん、ふみちゃん、ふみちゃ~ん♪」 璃子 「ちょっとお兄ちゃん、今日こそ掃除するんだから」
ゆのか 「ぐくく、おのれ史隆、この恨みはらさでおくべきかぁ~」
千鳥 「史隆さん、今度はどこへ参りましょうか」 鼎 「……また、お話聞かせて」
みどり 「いやぁさすが桧山くん大明神。いつも頼りになるなぁ」 坂崎 「桧山さん。今後ともよろしくお願いいたします」
クラスメト 「桧山くん」 女子大生 「史隆君」 弓道部員 「桧山先輩!」 女教師 「桧山君」 巫女さん 「桧山さん」 女の子 「史隆お兄ちゃん」 旅行客 「若旦那」 女中 「桧山さーん」
――っていうか現在進行形!?
恋が咲くと言われる祭り・恋咲き祭り(こいさきまつり)。
春になると、祭りに訪れる女の子たちで賑やかな田舎町・恋咲き町(こいさきちょう)
この町で、俺は恋をする――
想玩 | 玩过 | 在玩 | 搁置 | 抛弃 |
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