ゴジラ
伊豆諸島の大黒島噴火から3ヶ月後、付近をヨットで航行していた新聞記者の牧吾郎は、行方不明となっていた漁船「第五八幡丸」を発見。船内でミイラ化した船員の死体と、体長1メートルほどもある巨大なフナムシに遭遇する。牧に救出された船の唯一の生存者である奥村宏は、遭難の際に怪光を発して崩壊する大黒島の中から咆哮と共に現れた巨大生物を見たと証言。奥村の恩師である林田信は、巨大生物が大黒島噴火で目覚めたゴジラであることを確信した。
謎の巨大生物の特ダネをものにしようとしていた牧はパニックを恐れた政府の報道管制により出鼻をくじかれるが、代わりに林田との独占的なコンタクトが許された。林田の研究室で手伝いをしていた奥村の妹・尚子に好意を感じた牧は、奥村がすでに救助されていながらゴジラの情報隠蔽のために軟禁されている事実を流すが、病院での兄妹の再会を「取材」してしまったため、尚子の反感を買う。
その頃、日本近海を航行していたソ連の原子力潜水艦が撃沈されるという事件が発生。アメリカは関与を否定したが、ソ連はアメリカの攻撃と断定し、両国軍は臨戦態勢に突入する。東西関係に緊張が走る中、自衛隊のP-3C哨戒機が捉えていたソ連原潜の撃沈された際の海面写真を分析した結果、原潜の撃沈はゴジラの襲撃によることが判明。このことを受けた日本政府は東西陣営の衝突を防ぐため、ついにゴジラ報道の全面解禁に踏み切る。
その直後、静岡県の井浜原子力発電所にゴジラが出現。ゴジラはヘリコプターで現地へ赴いていた林田の目の前で原発施設を破壊し、原子炉の炉心を取り出して放射線を全て吸収すると、頭上を飛んでいた渡り鳥に吸い寄せられるように海へ去っていく。林田は渡り鳥の発する超音波にゴジラの体内の磁性体が反応して帰巣本能を刺激されたと考え、合成した超音波によってゴジラを三原山へ誘導した後に人工的に噴火させた火口へ落とすという作戦を日本政府に提案する。
一方、アメリカとソ連は日本政府に対し、ゴジラへの戦術核兵器の使用を強く要請する。特にソ連は原潜撃沈の報復を主張し、アメリカもソ連に同調していたものの、三田村首相は非核三原則の立場からそれをかたくなに拒み続ける。首相の尽力で米ソによる対ゴジラ戦術核攻撃の危機は回避されるが、日増しにゴジラ東京上陸の可能性が強まる中、政府も新兵器の首都防衛艦スーパーXをはじめとする対ゴジラ兵器や、林田の提案したゴジラ誘導作戦の準備にかかっていた。
やがて自衛隊の厳重な警戒下、遂にゴジラが東京港へ上陸する。その戦闘の最中、東京湾に停泊していたソ連の貨物船に密かに積み込まれていた地上攻撃用衛星の核ミサイル指令機器がゴジラの攻撃により誤作動し、核ミサイル発射のカウントダウンが始まっていた。
30年前の悪夢をたどるかのごとく、ゴジラは街を破壊していく。新宿の研究所でゴジラを誘導する超音波発生装置をようやく完成させ、伊豆大島へ向かおうとした林田らは、ゴジラと自衛隊の戦闘の巻き添えによりビル内に閉じ込められてしまう。
そして、ついに出撃を果たして期待通りゴジラの熱線に耐えたスーパーXは、核反応を抑制するカドミウム弾を使用してゴジラを昏倒させることに成功する。林田もこの隙に伊豆大島へたどり着ければと安堵するが、前述の指令機器の誤作動によりカウントダウンの進んでいたソ連の衛星が新宿のゴジラに向けて核ミサイルを発射してしまう。ソ連から自国の能力では対処不可能との連絡を受けた日本政府は、急遽アメリカに核ミサイルの迎撃を要請する。
新宿では奥村が自衛隊のヘリコプターで林田らを迎えに来るが、不安定な新宿の高層ビル街の乱気流により、林田と超音波発信装置を引き上げるのがやっとだった。残された牧と尚子は目の前で眠るゴジラと、迫り来る核ミサイルの恐怖に戦慄する。
その頃、アメリカ軍が発射した迎撃ミサイルがソ連の核ミサイルの撃墜に成功する。新宿都心での核爆発という最悪のシナリオは回避されたが、核爆発自体は回避できず、成層圏での高高度核爆発による電磁パルスは東京に大規模な停電を引き起こした。ようやく停電の混乱から復旧しようかと思われたそのとき、高濃度の電磁雲により発生した落雷のショックでゴジラが覚醒してしまう。再びスーパーXが応戦するが、カドミウム弾を失い通常兵器でしか攻撃の手段がないスーパーXにもはやゴジラを止める術はなく、遂に撃破される。辺りが炎の海と化す中、戦いの最中に破壊されたビルからの脱出を図っていた牧と尚子にゴジラが迫るが、時を同じくして三原山で超音波発生装置が起動。ゴジラは東京を後にして火山活動を始めた三原山へと向かい、人工的に噴火させられた火口へ咆哮を上げながら溶岩に落下。林田は噴煙を上げる三原山を沈黙したまま見つめていた。
想看 | 看过 | 在看 | 搁置 | 抛弃 |
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