魔法科高校の劣等生 (8) 追憶編
今から三年前。司波深雪にとって、忘れられない『出来事』があった。それから、深雪は変わった。兄との関係も。兄に向ける、彼女の心も──。
中学一年生の司波深雪は、自分の兄が苦手だった。一体何を考えているのか分からないから。家族でありながら使用人同然の扱いを受けているにもかかわらず……全く意に介さない。兄と目が合えば、深雪の口からは、不機嫌な声が出てしまう。
そんな妹に、『ガーディアン』として完璧に付き従う兄。そこには一切の油断もミスも無い。そして、一切の『感情』も。
理不尽だとは分かっていても、深雪は兄に苛立ちをぶつけることしか出来なかった。自分の、ただの我が侭だと分かっていても。
今とは全く異なる、達也と深雪の関係と、その心の中──。三年前、沖縄で起きた『出来事』によって、二人の心と、その運命が、大きく変わっていく。
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